遺言執行者に指定されている場合、就任すると、以下のような業務を行うことになります。 |
まずは、遺言書に書いてあるとおりに相続や遺贈の手続きを進めていきます。たとえば、特定の相続人に不動産を相続させる旨の遺言なら、対象の不動産の名義をその相続人の名義に書き換えます。特定の受遺者に預貯金を遺贈する内容の遺言なら、まずはその受遺者の意思を確認し、遺贈を受けるということであれば、預貯金を解約出金して、指定されている受遺者にお金を渡します。
遺言書において、財産を団体や会社などに寄付すると書かれている場合には、遺言執行者が寄付行為を行います。また、遺言によって子どもを認知すると書かれている場合には、遺言執行者への就任後10日以内に市町村役場で認知届を提出しなければなりません。遺言によって相続人の廃除やその取消が行われている場合には、家庭裁判所に申し立てをして、それらの手続きを行います。
遺言によって遺言執行者に指定されていても、断ることは可能です。ただ、就任するのか断るのかはっきり表示しないときには、相続人は相当期間を定めて遺言執行者に就任するか回答するよう催告することができます。相当期間内に回答をしない場合には、就任を承諾したことになってしまうので、断りたいときにははっきりと断ることが必要です。